二胡という楽器は木と、ヘビ皮でできています。
春は人間も体調を崩しがちになりますが、二胡も調子を崩します。
症状は、音が非常にピーキーになり、演奏性も著しく悪化します。
今回は、二胡を通じて「気」について学んだことをご紹介します。
楽器をやっていると、弾きずらい、音が悪いと言っては、自分に楽器を合わせようとしてしまいます。
春の音が悪くなる時期は、なおさらです。
楽器が悪い、天気が悪いと言っては、原因を外部要因に求めてしまいます。
そして、そういうときに限って、いじるほど悪化していきます。
気は生物しか持っていない、というわけではありません。
すべての物体が持っていますが、生物は生命活動を維持する必要があるので、アクティブに利用しています。
そのことをふと思い出し、気功の目線で二胡を観察してみると、確かに調子を崩している様子ではありますが、それよりも楽器の気を無視した弾き方に問題がありました。
楽器にもコンフォートゾーンがあって、それにあわせた弾き方をしないと、いい音は出ません。
ことに調子を崩す今の時期は、その範囲がシビアになります。
楽器の調子に合わせて弾くようにすると、一瞬でスムースでシルキーな音になりました。
そして驚いたのが、ここ一番の場面で多少の無理も許容するようになりました。
そして、この話は人間同士にもあてはまります。
自分も得して、相手も得してというWin-Winの関係といった程度の話ではなく、完全に相手に華を持たせるくらいの気持ちで相手に合わせるのが大事だということが、腑に落ちました。
常にそうしましょうというわけではありませんが、それがきちんと腑に落ちると、それだけでも周囲は変化します。
まずは、家庭内の物の気を感じてみてください。